(設定日:2020/4/8)
グランドピアノのようなアップライトピアノ『グランフィール』
ムジカノーヴァに連載されました
ものづくり日本大賞 内閣総理大臣賞受賞
内閣総理大臣賞という最高賞を頂き厳粛に受けとめております。
受賞が決まった時は「やった!」と思いましたが、日が経つにつれ賞の重みを感じ、
将来に対しての期待も込めた賞ということで身の引き締まる思いです。
更なる性能の向上と普及に全身全霊を傾け、努力・精進していく所存です。
授与式の様子はこちらからご覧ください。
⇒政府インターネットテレビ
グランフィールでピアノがもっと楽しくなります。
ご希望のメーカー・器種をご指定頂ければ、グランフィールを取付けて納品させていただきます。
新品でも中古でもOKです。
ピアノの練習は、最初からグランフィールで。
指に筋肉を上手に付けられ、指を痛めません。
自然とグランフィールが体に教えてくれます。
産業経済新聞
・2014年6月22日付の産経新聞1面に掲載されました。
第39回 発明大賞 日本発明振興協会会長賞受賞
・グランドピアノの音色と機能を有するアップライト型ピアノ
MBCふるさとかごしま
・2013年6月15日にMBC南日本放送でグランフィールが紹介されました。
KTS ゆうテレ
・2012年10月3日にKTS鹿児島テレビ放送でグランフィールが紹介されました。
KTS デルフォイクエスト
・2012年9月にKTS鹿児島テレビ放送で放送され、グランフィールも紹介されました。
物々交換で液晶テレビをピアノに交換した藤井幸光社長の太っ腹ぶりをご覧ください。
NHK 街角探偵
・2012年1月27日 NHK がごしま大作戦の中の街角探偵で藤井社長が紹介されました。
ピアニスト野原みどりさんに試弾して頂きました。
・2011年10月15日に撮影しました。
ウェンドル&ラングのアップライトピアノでの試弾の様子です。
ここがすごい!
①形はアップライトピアノ。 <パンフレット>
機能はグランドピアノ。
②今お使いのピアノに取り付けが出来る。
③アップライトピアノ場所を取らない。
④連打性が◎
⑤トリルも◎
⑥音量も◎
⑦発音と表現力は◎
⑧ピアニッシモからフォルテッシモも◎
グランドピアノが欲しいけど場所が無い。そんな環境にぴったりのピアノを発明しました。
タッチが軽い、タッチが重い、指が回らない、指が空回りするなどなど、アップライトピアノに悩みを感じている方には必見です。
今お持ちのアップライトピアノの機能がグランドピアノに匹敵する機能になるからです。
すでにピアニスト、ピアノの先生、ピアノ愛好家、ピアノ調律師からも絶大な支持を得ています。
試弾の価値あり。ご一報の上、来店くださいませ。
グランドピアノのようなアップライトピアノに生まれ変わるまでの流れ
①ピアノのメーカー・器種を調べる。
②藤井ピアノサービスに依頼する。
お近くの認定技術者か藤井ピアノサービスで取り付けいたします。
・ピアノ内部のアクション(打弦機構)を持ち帰ります。
(ピアノ本体を動かす必要はありません。)
・アクションにグランフィールを取り付けます。(2日~1週間ほどかかります。)
・アクションをピアノ本体に据え付け、最終調整を行います。
③グランドピアノのようなアップライトピアノの演奏をお楽しみください。
販売価格:お取り付けは、200,000円(税抜)より承ります。
技術研修いたします。
資格:社団法人日本ピアノ調律師協会の会員であること。(現在、過去を問わず)
もしくはそれに相当する技術者であること。
期間:2日間
場所:藤井ピアノサービス内の工房
出張もいたします。
費用等はお問合わせください。
日本ピアノ調律師協会 会報№145 グランドタッチのアップライトピアノ②
『アップライトピアノの進化、進歩なくして、ピアノ業界の発展、向上はない。』
藤井ピアノサービスの藤井幸光社長がよく口にする言葉です。確かに一般的に「ピアノ」というと、テレビに登場するようなフルコンサートグランドピアノや、コンクール・発表会で用いられるようなグランドピアノのことを指すと思います。また、幼児が使うカードや絵本に表記されてあるピアノは、グランドピアノが大半でそれがピアノだという認識が強いようにも感じます。しかし、家庭用ともなるとアップライトピアノが主流であり、グランドピアノはごく一部にすぎません。それにもかかわらずアップライトピアノに関して、その固有名詞すら知られていない場合が多いように思います。ましてや、電子ピアノの普及により、調律師が扱うピアノに「生」という単語を加えなくてはならなくなったのでは、構造の違いなどは知る由もないといったところでしょうか。
一つの例えとして身近なテレビはどのように進化してきたのか、その歴史をたどってみましょう。1920年代にブラウン管白黒テレビが誕生したのを皮切りに、カラー、音声多重、ビデオ、衛星多チャンネル、ハイビジョン、液晶、薄型、大画面、3D、ネットTV、LEDとすさまじく変化しています。そして、まだとどまるところを知りません。クレジットカードの挿入口が付いたり紙のような超薄型画面が開発されたり、3Dテレビに映った立体画像に、指先で触れているような感覚を味わえる新システムが開発されたりと、その発展たるや、そこまでの機能が必要なのだろうかと疑問視する一方、時代についていけるのだろうかという不安を持ちつつまるで他人事のように見守ることしかできない自分がそこにいます。
アップライトピアノはというと、今からちょうど200年前の1811年にバックチェックとブライドルテープが発明されて以来、鋼鉄弦の採用(1835年)や総鉄骨フレームの考案(1840年)、交叉弦(1845年)と19世紀までは様々な進化、改良がされていますが、現在に至るまでアクションのメカニズムはほとんど変わりません。
もうそろそろ新しい何かが生まれてもよい頃ではないでしょうか。もちろん、ピアニストやバイオリンのマイスター、スポーツ選手や陶芸家、すし職人、そしてピアノ調律師など、時間をかけなければ究められないものもありますが、ピアノは、IT業界のプログラマーのように、対象とする技術の内容がどんどん進歩していくものではありません。だからこそ新しいものにチャレンジし、常に学び続ける姿勢こそがよりよいピアノ業界の未来をもたらすのではと考えます。
さてグランドタッチのアップライトピアノは、前号でも記したように従来のアップライトピアノとはタッチの感触と音色の性質が異なります。タッチの感触や音色について文章で表現するには大変至難の業ですので、いくつか体験談を紹介しようと思います。
教室にあるアップライトピアノでレッスンを受けていた生徒さんがご自宅のアップライトピアノをグランドタッチにしました。教えていた先生は、生徒の指の回り方が1週間前とは明らかに違うことに気づいたそうです。グランドピアノの買い換えに長い期間迷われていた先生は次の週、念願のグランドピアノに買い換えました。
この先生の行動には正直驚きましたが、長年の迷いが吹っ切れた瞬間は教え子の成長だったということでしょう。
次のお客様は、アップライトピアノをお持ちでしたが、グランドタッチのアップライトピアノの試弾にご来店されました。小一時間店内のピアノを試弾した結果、商談成立。購入されたのは、隣に置いてあったグランドピアノです。
次に、4月に納品した新潟県のお客様を紹介します。
この方は電子ピアノを使用していました。グランドピアノで演奏する機会も多いらしく、どうしてもピアノが必要で欲しいと懇願されてはいたのですが、アップライトピアノを買ってもグランドピアノの練習にならないからと、購入できずにいたそうです。ご縁は藤井ピアノサービスのホームページでした。ピアノを置くスペースと予算の都合で、アップライトピアノに限定し、インターネットで検索ワードを駆使して探していたようです。まずメールで問い合わせがありました。一部抜粋して掲載いたします。
ピアノについては、現役で習っている頃から、グランドとアップライトにタッチの差がありすぎて、グランドを触ったときにすぐに思うような演奏ができなかったり、指が空回りしたり、ちゃんと押さえられなかったりと、とにかくタッチの差に悩まされ続けてきました。きっと、プロの演奏者ならなんだって上手なんでしょうが、神経質すぎるのか、ずっとこのタッチの差に悩んできました。現在、電子ピアノで練習していて、最近生のピアノが弾けなくなっている事に気がついてショックを受けました。なので、インターネットでこの技術を知ったときに、とても嬉しかったです。
最後にもうひとかた。
長年お付き合いのあるお客様からの要望でした。「引越し先の部屋が狭いので防音室が一緒に運べません。アップライトピアノに消音装置を付けた上に、グランドタッチにして欲しい。」なんて相反することを要求してくるのだろうと思いましたが、消音機能付きのピアノが普及している以上、避けては通れない道、と、いざ着工。仕上がってみると意外や意外、実にしっくりくるタッチ感がそこにはありました。もちろんお客様は大喜び、取り付けた藤井社長自身は食わず嫌いが直ったかのような少々面食らった様子でした。
グランドタッチのアップライトピアノは、ハンマーの動きはグランドピアノと全く同じですが、外観を含めた存在感やダイナミックレンジの広さなどはグランドピアノほどの魅力はありません。しかし、従来のアップライトピアノには戻れないほど連打性も表現力も向上するのです。テレビにしても綺麗な映像のデジタル放送に慣れたらアナログ放送には戻れませんし、パソコンにしてもWindows(ウィンドウズ)XPを使用していてVista(ビスタ)や7(セブン)が発売されたらヴァージョンアップしたくなるのと同じように、ピアノを弾く(練習する)なら電子ピアノよりはアップライトピアノ、そしてグランドタッチのアップライトピアノで練習したらおのずとグランドピアノが欲しくなります。
うどんには、コシ(外の力に対して、その状態を持ちこたえようとする力。ねばり。弾力。)があった方がおいしいですし、パスタはアルデンテ(歯ごたえのある状態。)に茹であげるのがベストだと思います。アップライトピアノのタッチにもコシがあるとおいしい時間が過ごせるはずです。
日本ピアノ調律師協会 九州支部だより ピアニッシモ編
グランドタッチのアップライトピアノについて今春の会報(144号)に寄稿文を投稿したところ、藤井ピアノサービスのホームページをご覧頂いた一般ユーザーからの問い合わせ以上に、全国の調律師さん方からのお問い合わせが多くなったことで、多くの調律師さんの目に触れたことを実感しております。
そこでこの場をお借りし、「ピアニッシッシモは出るの?」という質問について記したいと思います。
ピアニッシッシモはピアニッシモ(「とてもソフト("very soft")」という意味のイタリア語)より弱くという強弱法で「極めて」という意味合いを持っています。整調の過程で鍵盤の深さを調整する「あがき」という作業は、強くもない弱くもない普通の強さで鍵盤を押さえた時の鍵盤の沈む量を調整することですが、その強さはメゾフォルテだと聞くことがあります。しかし、メゾフォルテとは、「半分大きく」という意味のイタリア語で「やや強く」という指示になります。それでは強くもない弱くもない普通の強さではありません。どちらかというと、メゾピアノで「やや普通」「やや一般的」という意味のイタリア語の方が当てはまると思います。でもメゾピアノの演奏法は「やや弱く」です。
もう一つ例を挙げます。「数個」という言葉があります。これを聞いて何個のことだと考えられるでしょうか。「複数」は2つ以上のことです。では「数個」とは?2~3個でしょうか、それとも5~6個でしょうか。辞書には「2、3個または5、6個」と書いてあります。
音についても同じで、イメージしている音と実際に出てくる音には幅がありますし、会話で出てくる「ピアニッシッシモ」では前後のニュアンスによって差が生じます。
音大を卒業した調律師さんに、フォルテとピアノの奏法は何が違うのか質問したことがあります。「鍵盤を押すスピード」だと即答されました。つまり、ピアノを演奏する上で重要なのは鍵盤を押さえる速度をコントロールできる技術だと自分なりに結論付けました。
グランドタッチのアップライトピアノは、グランドピアノにあってアップライトピアノにない部品、①ドロップスクリュー、②レペティションレバー、③レペティションスプリングの代わりの部品が仕組まれています。その3つの部品のおかげで鍵盤のコントロールが可能になるなら、冒頭の「ピアニッシッシモは出るの?」の答えは「Yes」です。逆にグランドピアノの整調で目安にされる「二点一致」の地点から発音できる状態に調整する接近と戻りのバランスから答えるなら「No」になります。なぜなら、一つの大きな要因としてアップライトピアノにはマフラーペダルが標準装備されているため、マフラーペダルを使用することを前提に整調しなければならないからです。弾き手は調律師が鍵盤を押し沈めるような鍵盤の押さえ方はしません。あくまでも調律師としての感覚ではなくピアノを演奏する側の感覚でピアノに触れなければならないと思います。グランドタッチのアップライトピアノを調整するようになってから、調律師と弾き手の感覚の違いを改めて考えさせられると同時にあまりのギャップに驚いているところです。
グランドタッチのアップライトピアノの調律代金は、グランドピアノと同じ料金を頂いておりまます。調律師の立場として整調がグランドピアノ並みの精度を要求されることが一番の理由ですが、お客様にとってもグランドピアノのように演奏(練習)ができる喜びがあり、それがステータスになるというメリットがあるようです。
次号(145号)の会報にも寄稿文を投稿させていただきましたのでご覧ください。応援よろしくお願いします。
日本ピアノ調律師協会 会報№144 グランドタッチのアップライトピアノ
『アップライトピアノがグランドピアノの様に連打ができたらいいなぁ~。』
『アップライトピアノがグランドピアノの様にトリルができたらいいなぁ~。』
『グランドピアノの音量がアップライトピアノぐらいにならないかなぁ~。』
『グランドピアノがアップライトピアノぐらいのサイズにならないかなぁ~。』
と思うことがあります。時にはお客様より相談されることもあります。
そして近年、ピアノを習う子供達の中にはスポーツ界と同じように若年齢でハイレベルという傾向が目につきます。
また、ピアノコンクールでは小学校1・2年生でソナチネ程度の課題曲が与えられるようにもなりました。
ピアノの先生からは、「ツェルニー30番を練習するレベルになるとグランドピアノが必要です」
と言われることも少なくありません。
『グランドタッチのアップライトピアノ』とは、今まで悩んだアップライトピアノと
グランドピアノのギャップをことごとく解消してくれたアップライトピアノです。
グランドタッチのアップライトピアノの特徴としては、次の3つが挙げられると思います。
形はアップライトピアノですので、もちろん場所は取りません。
①連打やトリルができる。
②表現力が向上する。
③今お持ちのピアノに後付けができる。
長崎県音楽連盟副運営委員長のピアニスト林田賢氏にご試弾頂いたときの感想が
ブログ(4/13付け)に掲載されました。内容は次の通りです。
【画期的発明】
昨年秋、あるご縁で知り合った鹿児島県薩摩川内市の調律師、藤井幸光さん。
その方が画期的な発明をされた。その内容を聞いた時からそのシステムには興味津々で、
ぜひ試弾してみたいと思っていたのだが、この度メデタク特許が取れたとのご連絡をいただき、
こりゃ行かない訳にはいかないでしょうってことで、急遽休日返上してはるばる薩摩川内まで行ってきた。
その画期的な発明とは…
アップライトピアノがグランドピアノのタッチに変わるという魔法のようなシステムだ。
アップライトピアノとグランドピアノ…。鍵盤こそ同じ形状を持ち、演奏者は同じように
キーを押して演奏する訳だが、アクション機構自体は二者で大きく異なるのはご存知の方も多いのではないだろうか。
そのためアップライトではグランドに比べ連打性は大幅に劣るしデリケートなタッチによる繊細なコントロールは難しかった。
ゆえにピアニストを目指す者は、そのタッチの感覚を覚えるという意味でグランドピアノで練習することは非常に重要なことであったのだが、藤井さん発明の秘密の機構を組み込まれたアップライトピアノはこれさえあればグランドピアノである必要はないのではないか?というくらい、ことごとくウィークポイントを克服していたのには驚いた。もちろん出る音そのものはその楽器固有のものであるから、このシステムを取りつけたからと言って楽器そのものの表現力が向上する訳ではない。多彩な表現をするための繊細なコントロールが可能となるのである。
このシステムが取り付けられたいくつかのメーカーのピアノを試弾させていただいたのだが、
それぞれのメーカーの持つ固有の癖そのものは確かに残っているのだがそのいずれもが確実に
タッチ感が良くなっていた。これなら、これまでアップライトピアノでは難しかった連打を要求される
テクニカルな曲も十分演奏可能である。
このことは、これまで設置スペースの都合上あるいは予算の都合上、グランドピアノを
購入するのが難しかった人たちにとっては朗報だ。国産・輸入問わず、
ほとんどのメーカーのピアノに後付けが可能なのはもちろん消音ユニットなどとは違い、
それを取りつけることによってタッチが悪化するなんてこともなく(当たり前だが)逆に
タッチが劇的に向上するので、誰にでもオススメする。
いったいどうやったらそんなことが可能になったのか?特許の秘密は、ここで説明するには
スペースが足りないし素人の私では上手く説明もできないのでここでは割愛するが、
藤井さんの言葉を借りれば「コロンブスの卵的発想」なんだそうな…。
いずれどこかのピアノメーカーあるいはアクションメーカーがこの特許を
買い取って多くのピアノに採用される日が来るやもしれないが、
できることならすべてのメーカーに取り付けられるようひとつのメーカーが権利を囲い込む
ことのないようにして欲しい。興味のある方はぜひお試しいただきたい。
以上
現在まで、ジャズピアニスト松本圭使さん、ピアニスト林田賢さん、島優子さん、
野原みどりさん、江崎昌子さん、山本亜希子さんなど、そしてレスナーさんやピアノ調律師と
多くの方々から好評を得ています。そして何より、後付けしていただいたお客様が、
「ピアノがますます楽しくなった」と喜んでいる姿がとてもうれしく思います。
グランドタッチのアップライトピアノについての詳細は、『藤井ピアノサービス』のホームページに掲載してあります。
写真は、第58回鹿児島県発明くふう展に出品した時のものです。特賞として鹿児島県商工会議所会頭賞を受賞しました。